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half. ~Sweet blood~
第2章 同情と、優しさ…

「お前の血より満たされる事?そんなのあるわけないだろ、バカかてめーは」
「バカでもいい、教えてやるよ」
俺は手を引かれベッドに連れていかれる。
裾で鼻を覆い口で息をした。
やばいんだよ。我慢出来なくなる。
「好きなトコ噛めよ」
雪斗は上半身の服を脱ぎ捨て俺に覆い被さる。身動きが取れないように両手を掴まれた俺は、鼻腔に甘い香りが入るのを感じた。
「っ、離せよ」
「歯、出てきてんぞ。我慢すんな欲しいんだろ」
「ハァ、頼むから…手はな…せ」
「主は俺だろ?決めるのは俺だ。早く噛め、我慢なんてする必要ないだろ」
駄目だ、頭がおかしくなる…
欲しい、雪斗の血が欲しい…
雪斗は口元に首を近づけると、掴んでいた手を離した。俺は首に手を回し引き寄せ…
ゴキュ、ング、ゴクン…
「い…っ…」
もう止まらねーよ。
甘い味が口から流れ身体に染み込む。
ドクドクと溢れる血液は俺を満たす。
「ハァ、ハァ…」
「もういいのかよ」
頭を縦にふり答えた。
「なぁ、分かるか?これが優しさだ。halfだってな優しくされていいんだよ。我慢なんてすんな」
優しくされてもいい…のか?
我慢しなくてもいい…のか?
「まだ子供なんだ、悲しい事に慣れるな」

