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half. ~Sweet blood~
第2章 同情と、優しさ…

その日もソファに横になる。
雪斗はベッド使えなんて言ってたけど、無理に決まってるだろ。あんな香り漂わせた布団、落ち着いて寝れねーよ。
寝息をたて寝る姿はまだ幼さが残る。
「口だけは一丁前なのにな」
酒を飲みながら寝顔を見つめた。
何も知らないやつを部屋に入れ、血吸わせて。何してんだかな俺も。自称気味に笑う。
眼鏡を外し目頭を摘まむ。
ため息一つついて…出た言葉。
「はぁ、同情ね」
そうかも知れない。俺は同情でルシアを置いているのかもな。身寄りがないガキを放っておけなかったんだ。それがhalfだったとしても…
「参ったねー、女ならまだしも男だしな」
「悪かったな男で」
「あ?起きてたのかよ」
「違う匂いがしたからな」
酒を見て言うルシアは
余程鼻がいいらしい。
「女なら良かったか?」
「そりゃーね、そんなナリで女なら抱くだろ」
「抱けばいいだろ」
いたって真面目な表情のルシアは
続けてこう言った。
とても顔に似合わない事を…
「halfの扱いは主が決める。抱かれる奴だって山ほどいるし、珍しい事じゃない。特に俺は血もらうんだからな、逆らわない」
「待て待て、話が見えねーよ」
落ち着けと言わんばかりに手の平でルシアの言葉を遮る。

