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コンプレックス
第9章 弟の元カノ

「…─────で、寝不足?」
子連れでも気軽に楽しめるキッズスペース付きの飲食店。
その一角で、
目の下に薄っすらと隈を作っている愛里咲に、芽衣は溜息混じりに聞いた。
「あはは…チャイム攻撃で、ついにインターフォンの電源切りました」
眠そうに目を擦る愛里咲。その手を、抱っこされている陽向が可愛い声を上げながら小さな手で追いかけている。
「陽向、夜中にも泣くんでしょ?それなのにストーカーにも悩まされるなんて…大丈夫?てか、その後ストーカーは諦めて帰ったの?」
琉の仕事のパートナーである佐藤。その妻である芽衣。
同じ会社、同じ部署の四人は仲がいい。
佐藤からも話を聞いている芽衣は、愛里咲にとっても良き相談相手だ。
「それが…玄関前に座り込んじゃって、終電にギリギリ間に合うくらいの時間に琉ちゃんが駅まで無理矢理に送って行きました」
愛里咲への宣戦布告を果たした芙由。
琉に追い出された後も玄関前で粘り続け、琉が駅へと送って行く間もずっと愛を叫んでいたようだ。
「モテる旦那を持つと大変だね」
愛里咲の憔悴具合にその心労を察する。
「で、お財布どうしたの?」
「朝見たら郵便受けにその子が買ったお財布が突っ込んであって……でも、せっかくだけどお財布は返すべきかなって」
「そんな重い財布、確かに要らないわ〜」
2人揃って重い溜息を吐き出す。
子連れでも気軽に楽しめるキッズスペース付きの飲食店。
その一角で、
目の下に薄っすらと隈を作っている愛里咲に、芽衣は溜息混じりに聞いた。
「あはは…チャイム攻撃で、ついにインターフォンの電源切りました」
眠そうに目を擦る愛里咲。その手を、抱っこされている陽向が可愛い声を上げながら小さな手で追いかけている。
「陽向、夜中にも泣くんでしょ?それなのにストーカーにも悩まされるなんて…大丈夫?てか、その後ストーカーは諦めて帰ったの?」
琉の仕事のパートナーである佐藤。その妻である芽衣。
同じ会社、同じ部署の四人は仲がいい。
佐藤からも話を聞いている芽衣は、愛里咲にとっても良き相談相手だ。
「それが…玄関前に座り込んじゃって、終電にギリギリ間に合うくらいの時間に琉ちゃんが駅まで無理矢理に送って行きました」
愛里咲への宣戦布告を果たした芙由。
琉に追い出された後も玄関前で粘り続け、琉が駅へと送って行く間もずっと愛を叫んでいたようだ。
「モテる旦那を持つと大変だね」
愛里咲の憔悴具合にその心労を察する。
「で、お財布どうしたの?」
「朝見たら郵便受けにその子が買ったお財布が突っ込んであって……でも、せっかくだけどお財布は返すべきかなって」
「そんな重い財布、確かに要らないわ〜」
2人揃って重い溜息を吐き出す。

