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第15章 Lesson 休校

幼い頃から見慣れた風景。

足は勝手に、前へ進む。

商店街に入ると肉屋のおばちゃんが、店のカウンターから声を掛けてきた。

「あら〜！琴海ちゃん、里帰り？」

「うん、少しの間だけね！」

「もしかして、おめでたいかい！？」

「…それは…ないよ…」

おばちゃん…そんな微妙な話し大声でしないでよ…。
おめでたどころか、離婚確定なんです。

何て言ったら、実家に乗り込まれそうだな…。

「そうそう琴海ちゃんさっきね〜！凄い…」

「おばちゃん！ゴメンね！またコロッケ買いに来るから！」

おばちゃんの話しは長いから、強制的に中断しないと終わらない。

「そうかい！待ってるよ〜！」

手を振って見送ってくれるおばちゃんを背に、急ぎ足で実家に歩き出す。

しばらくすると、雨海を拾った軒下が見えてきて…

「え…うそ…」