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メイドと公爵様【甘エロ】
第2章 シャーロットと言う名のメイド

執務室にて。


「少々、休憩されてはいかがでしょう。旦那様」


コンコンと軽快なノックをした後に訪れたのは、シルバーグレーの髪を後ろに流し、黒い燕尾服をビシッと着こなしたダンディーな初老であり、アクアを幼い頃から面倒をみていた、執事長のチャールズであった。


「···チャールズ」


書類に走らせていた万年筆の手を止めたアクアは、小さく息を吐いて執事長の名を呼んだ。


「はい、旦那様」

「シャーロット嬢はお前の差し金か」

「左様でございます」


ローテーブルの上にティーセットを準備し、紅茶をティーカップに注いだチャールズは、トレー乗せてアクアの元へと運んだ。


悪びれも無く答えるチャールズ。


「なぜ、あのような事をした」

「それは旦那様のお命が第一でしたので。それに、事の経緯を相談すれば、子爵家はかい良く返事をなされた上に、シャーロット嬢を是非メイドにと···」

「···大切な娘をか?」


ぴくり、とティーカップの取ってを掴んだ指先がぴくりと停止した。


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