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Mの誘惑 -封じ込めた告白- 和田みさき著
第8章 落ちて行く私
匿名で裸を晒し、大勢の好色家に囲まれ、ピストンマシンを相手にひとりでよがり狂う。そんな退廃に踏み入れてはならない。そんな堕落を味わってはならない。
私が性的に脆《あやう》いことは実証されている。
「見物に来る人たちは、夫と同じような性癖なんですか?」
彼らは、風俗に通えば生身の女を抱けるのに、それだけのお金を持っているのに、わざわざ高額を払って『触れることの出来ない』苦悩を愉しんでいる。そう考えたら、妻を他人に抱かせることも厭わない私の夫と重なった。常識的に考えたら狂っている。しかし、自分はそういう酔狂に踏み入れてしまっている。
「あなたから見て、私はおかしいですか? 異常ですか?」
「正誤をつける必要はありません。貴女も、ご主人も、私も」
私の脳裏には館での交流会の痴態が刻み込まれている。自分がステージに立ったら、多くの人数の視線を浴びたら、どうなってしまうのかと仮想している。もはや、『出演しない』という選択肢はなくなっている。意識の歪みに気づけないほど価値観をゆがめられている。人前に晒され、恥ずかしめを受ける苦痛こそが、私の本能だとわかっていた。
私が性的に脆《あやう》いことは実証されている。
「見物に来る人たちは、夫と同じような性癖なんですか?」
彼らは、風俗に通えば生身の女を抱けるのに、それだけのお金を持っているのに、わざわざ高額を払って『触れることの出来ない』苦悩を愉しんでいる。そう考えたら、妻を他人に抱かせることも厭わない私の夫と重なった。常識的に考えたら狂っている。しかし、自分はそういう酔狂に踏み入れてしまっている。
「あなたから見て、私はおかしいですか? 異常ですか?」
「正誤をつける必要はありません。貴女も、ご主人も、私も」
私の脳裏には館での交流会の痴態が刻み込まれている。自分がステージに立ったら、多くの人数の視線を浴びたら、どうなってしまうのかと仮想している。もはや、『出演しない』という選択肢はなくなっている。意識の歪みに気づけないほど価値観をゆがめられている。人前に晒され、恥ずかしめを受ける苦痛こそが、私の本能だとわかっていた。

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