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◯◯と私
第2章 店長と私
私が花屋にアルバイトとして入ったのは、約一年前のこと。
入社していた会社を辞めて、次の仕事に迷っていた時にスタッフ募集の貼り紙を見たことがきっかけだった。
前の会社の直属の上司であったリクは、私が入社した時も、辞めてからも、今でも変わらずずっと優しい。いくら人に恵まれていても楽しいだけでは仕事はやっていけない。色んな責任、重圧。気付くと私はベッドから起き上がることすらできなくなっていた。
「でも、リクくん的には仕事を辞めたのが嬉しかったっていうんだから、ちょっと笑っちゃうね」
焼きうどんを食べ終えた店長が、煙草の灰を灰皿に落としながら言った。
「そうなんです。もちろん同じ職場じゃなくなったのは悲しんでくれましたけど……。新しくここで働くって話した時も、少し……いや、かなり心配だったみたいで」
「そりゃあそうだよね。春田さん、こんなに可愛いし」
店長の右腕が私の腰に絡みつく。
思わず背筋を伸ばした私の耳に、熱い息がかかる。
「……店長、リクとのことを話したんだからそろそろ教えてください。どうして知っているのか……」
「……」
店長の右手が、腰から上へとあがっていく。
私は息をのみ、店長の返答を待った。
「……どうしてもなにも。春田さんがきっかけだよ?」
「えっ?」
「先週だったかな、お昼休憩中に。もちろん盗み聞きじゃないよ。配達に出ようと思って裏口から出た時、たまたま電話しているのを聞いちゃったんだ」
「そうだったんですか……。で、でも! なんで彼氏って」
「春田さんの顔見れば誰だってわかるよ」
「んっ」
店長の人差し指が、服の上からでも私の乳房を当ててみせる。
席を立とうと身体をよじると、今度は左の手の平が私の指に絡みついた。
「て、店長……! わかっているなら、尚更こんなこと……!」
「萌ちゃんが可愛いのが悪いよ」
「んんっ」
今度は店長の右手に素早く引き寄せられる。そのまま二人の唇は重なり合い、すぐに熱いものが入ってくる。
「んんっ、んっ、んぅ……店長、やめっ……んんっ」
こうなったら喋る隙なんて与えてくれない。誰もいない、閉店後の花屋の休憩室。
リクはまだ仕事中だろう。まさかこんなことが起きているなんて想像もしていないだろう。
こんなこといけないって、分かっているのに……。
入社していた会社を辞めて、次の仕事に迷っていた時にスタッフ募集の貼り紙を見たことがきっかけだった。
前の会社の直属の上司であったリクは、私が入社した時も、辞めてからも、今でも変わらずずっと優しい。いくら人に恵まれていても楽しいだけでは仕事はやっていけない。色んな責任、重圧。気付くと私はベッドから起き上がることすらできなくなっていた。
「でも、リクくん的には仕事を辞めたのが嬉しかったっていうんだから、ちょっと笑っちゃうね」
焼きうどんを食べ終えた店長が、煙草の灰を灰皿に落としながら言った。
「そうなんです。もちろん同じ職場じゃなくなったのは悲しんでくれましたけど……。新しくここで働くって話した時も、少し……いや、かなり心配だったみたいで」
「そりゃあそうだよね。春田さん、こんなに可愛いし」
店長の右腕が私の腰に絡みつく。
思わず背筋を伸ばした私の耳に、熱い息がかかる。
「……店長、リクとのことを話したんだからそろそろ教えてください。どうして知っているのか……」
「……」
店長の右手が、腰から上へとあがっていく。
私は息をのみ、店長の返答を待った。
「……どうしてもなにも。春田さんがきっかけだよ?」
「えっ?」
「先週だったかな、お昼休憩中に。もちろん盗み聞きじゃないよ。配達に出ようと思って裏口から出た時、たまたま電話しているのを聞いちゃったんだ」
「そうだったんですか……。で、でも! なんで彼氏って」
「春田さんの顔見れば誰だってわかるよ」
「んっ」
店長の人差し指が、服の上からでも私の乳房を当ててみせる。
席を立とうと身体をよじると、今度は左の手の平が私の指に絡みついた。
「て、店長……! わかっているなら、尚更こんなこと……!」
「萌ちゃんが可愛いのが悪いよ」
「んんっ」
今度は店長の右手に素早く引き寄せられる。そのまま二人の唇は重なり合い、すぐに熱いものが入ってくる。
「んんっ、んっ、んぅ……店長、やめっ……んんっ」
こうなったら喋る隙なんて与えてくれない。誰もいない、閉店後の花屋の休憩室。
リクはまだ仕事中だろう。まさかこんなことが起きているなんて想像もしていないだろう。
こんなこといけないって、分かっているのに……。

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