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華のしずく~あなた色に染められて~
第3章 【華のしずく】~夏雷~

いかにも無念そうに言い、信成は珠々を引き寄せ、その唇を吸った。濡れた湯帷子が透けて、珠々の豊かな乳房がかいま見えている。濡れた艶やかな黒髪は肩をすべり、白い濁り湯に漂っている。その様は何ともなまめかしく、信成は珠々の胸の膨らみを指先でなぞりながら言った。
「それにしても、そちがわしの身をかように案じてくれるとは思うてもみなんだ」
「石榴の実にお願い致しました」
「石榴? あの、そちの部屋に飾ってある絵のことか」
「それにしても、そちがわしの身をかように案じてくれるとは思うてもみなんだ」
「石榴の実にお願い致しました」
「石榴? あの、そちの部屋に飾ってある絵のことか」

