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魅惑~甘く溺れる心と身体。
第13章 危険な罠、ふたつの欲望の前にただ狂い咲く……。
「…………」
少しくらいなら平気だろうか。
だっていくらラブホとはいえ、お友達もいるし、何かあったらフロントに電話すればいいよね……。
万が一に備えて唯斗さんに電話、あたしからも繋がるようにしておいて――。
魅力的な内容にあたしはすっかり須藤さんの言葉に釣られてしまう。
「……わかりました」
あたしは口の中に溜まった唾液を喉の奥に押し込んでそう言った。
「森野に電話するから。ゲームよゲーム、楽しくいきましょ!」
須藤さんは半ば強引にあたしの手を引っ張って中に入って行く……。
中は洋館を意識しているのか、外観とは違って、チョコレート色のシックな絨毯と天井があった。
カウンターも清潔そうなホワイトを基調にしている。
大きなシャンデリアがひとつ、飾られていた。
「いらっしゃいま……」
「よっ、部屋空いてる?」
カウンターにいる男女のうち、男の人に話しかける須藤さん。
制服は正装姿で、男性女性それぞれ白のカッターシャツにチョコレート色のジレを着ている。
女の人はブラックの膝上タイトスカート、男の人はブラックのズボンを穿いていた。
男の人はホストでもしていそうな、背の高い、目鼻立ちがはっきりとした中性的な雰囲気の人だった。
きっとこの人がさっき須藤さんが言っていた、オーナーの息子さんなんだろう。
「なんだお前かよ。空いてるけど……」

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