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魅惑~甘く溺れる心と身体。
第13章 危険な罠、ふたつの欲望の前にただ狂い咲く……。
「おっと、ダメだよ。途中棄権なんて許さない」
「でも、あたしここで待つなんて約束してない!」
よりによってラブホテルなんて、すごく危険だ。
唯斗さんのお家にお邪魔することになった初日。
あたしはとても痛い目に遭った。
その時のことを思い出せば、全身から血の気が消えていく。
「ふ~ん、いいんだ? 俺とここにいるって言った方が説得力あるじゃん? 森野、告白してくれるかもよ?」
「そ、それは……」
「実は、森野が来るってのは確信あるんだよね。俺としては、奴がそこからどう反応するのかが知りたいわけよ」
……たしかに。
嫉妬は、姫美花さんにはしなかったことなんだよね?
だけど、でも――。
もし、あたしが須藤さんと一緒に中に入って、もし、唯斗さんに電話を掛けずに無理矢理押し倒されたら?
須藤さんのことを、あたしは何も知らない。
そんな男性と一緒にラブホテルの一室にいるのはリスキーにも程がある。
あたしが迷っていると、須藤さんはにっこり笑った。
「森野、会社の中でもポーカーフェイスなんだぜ? 澪ちゃんのことになるとあいつ、いつもと態度ちげぇの! 俺が澪ちゃんにデートしたいって話した時もあんのよ、そしたら、あいつすっげぇ焦ってんの」
――えっ?
「そう、なんですか?」
「そうそう、ちゃんと電話するからさ、中に入ってじっくり森野を待とうよ。その間に出社中の森野を、教えてあげる」

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