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新人警察官の拘束体験研修
第4章 第三部 前章 お膳立て 
テープ・フィルム担当の香織が近付くと、彼女の動きが止まった。香織は目隠しの結び目に挟まれていた名刺サイズカードをそっと取り、それに目を通した。

――――――――――
M4
従順<抵抗

隠れM?
――――――――――

香織はカードを読むと、「ふっ…」と小さく笑った。

・『M4』とはM性を1-5に表した数字、1が低く、5が高い。

・『従順<抵抗』は、この彼女の身体表現(ボディーランゲージ)を従順タイプか抵抗タイプ、そのどちらかに分類するという意味だった。

・『恥』は、彼女が現在の拘束をどう捉えているかを示す言葉だった。美帆は『恥』と記載した。彼女は拘束されてしまったことを『恥』だと考えていると診ていた。

・最後の『隠れM?』は、美帆の最終的な一言診断として書き足された。

香織は遅れてやって来た2人に、美帆の診断カルテを手渡した。2人ともカードを見合わせて頬が緩んでいた。
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