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巫女は鬼の甘檻に囚われる
第2章 人喰い鬼の討伐

「‥ん?…ッ…ふ」
ヌルッ....
肉厚な舌が侵入してくる。
先程まで首を絞められて酸欠だったせいで、上手く抵抗できない。
鬼は彼女の腰と頭を抱き寄せ、だらしなく開いた彼女の口に強引に舌をねじ込んだ。
「‥んっ‥んふぅ…‥!」
(ど、どういうこと…?)
上を向いて直角に曲がった喉から、くぐもった声が漏れる。鬼の胸を押し返そうとしたがビクともせず、わけもわからぬまま口腔を犯された。
(何が起こっているのっ……!?)
上顎を舐められ、逃げようとする舌を絡め取られて吸われる。ゾクッ…と震えた腰を、鬼の手に撫でられる。
「‥ぁふ‥…はぁ‥‥‥はぁ‥‥‥っ、はぁ‥‥!」
「ふ…………クク」
「‥‥!?‥‥ゃ‥‥‥!はぁ‥‥ぁ」
(いやだっ…やめて、離して…!)
焦れば焦るほど裏目に出て、呼吸ができなくなる。角度を変えて何度も差し込まれる舌の感触は隠微で…チュクチュクという水音もいやらしい。
「ふっ、お前……」
「‥っ‥はぁ……ぁ、ぁっ‥…はぁ‥‥!」
「…っ…そそる…顔だな」
「‥‥っ」
口付けのあわいで、熱い吐息とともに鬼が囁く。
巫女は…自分がどれだけ男を誘う顔になっているかも知らずに、健気に口を開けて息を吸っている。
鬼の男は満足そうに笑みを浮かべた。
「いいだろう……奥の間で丁寧に愛でてやろうぞ」
「‥ッ‥‥!?」
ハァハァと苦しげな彼女を抱き上げ、鬼は屋敷の中へと戻る。
粉々にされた無惨な錫杖(シャクジョウ)だけが、その場に残された。

