この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
巫女は鬼の甘檻に囚われる
第18章 捨てた名前




『 安心しろ 』



 銀髪の少年が一歩前に出た。


 利き手を構え、鋭い爪が哀しく光る。霧が彼の周囲で揺れ、別れを惜しみ…まとわりついた。


 そして彼は言った。




『 俺も共に名を捨ててやる 』



『 ‥‥‥‥! 』



『 名など不要な、鬼の王になってやる。お前をのぞいて、誰のひとりも…──俺の名を呼べぬように 』




 その言葉を耳にして、鎖に吊られた少年はかすかに微笑む。




『 それは‥‥君が‥‥孤独、だよ‥‥‥ 』




 御堂の外の怒号が一瞬静まり、重く沈む。


 銀髪の少年の爪が、ゆっくりと振り上げられた。


 次の瞬間、鎖の軋む音と血の滴る音だけが…朽ちた御堂に鳴っていた。












 ……


 ──…


 ───……









/140ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ