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どうやら私は媚薬を持っているらしい
第1章 欲求不満の同僚
切なくて胸が痛かった。

「聖菜、これからも……」

「いやだ。」

私は断った。

「遠藤は、きっと他の女でもいいんだよ。」

「そんな事……」

「ある。」

私は服を直すと、涙を拭いた。

「ありがとう。嬉しかった。」

「聖菜……」

私は頷くと、会議室を出ようとした。

「聖菜!」

遠藤が、私の腕を掴む。

「俺、聖菜の事、大切にするから!」

余計に切なかった。

「信じられない。」

遠藤の手をそっと、私の腕から外した。

「これっきり。」

そう言って、走るように会議室を出た。


誰でもいいわけじゃない。

私だけを見てくれる人が欲しかったのに。

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