この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
愛の笛
第2章 同窓会
ハアハアハア…
二人の荒い呼吸音だけが寝室に響き渡る。
『いい女だ…
体の相性だってバッチリだ…
高慢ちきなところが玉に瑕だったけれど、
これだけ逝かせまくったんだから身も心も俺のモノになっただろう』
心拍数もおとなしくなり、
呼吸も平常に戻ると、どれ、もう一発やらせて貰おうかと
草薙は隣に寝ている葉子の胸をまさぐった。
「触らないでよ!」
乳房を揉んだ手を邪険に払い除けられた。
「えっ?なんで?」
潮を噴き上げ、涎を流して喜んでいたくせに…
「なあ、もう一発、気持ち良くしてやろうって言ってんだよ」
草薙は状態をガバッと起こして
葉子に口づけしようと顔を近づけた。
パンっ!
葉子の右手が草薙の左の頬をおもいっきり打った。
「あんたの謝罪はしっかりと受け取ったわ」
これでチャラよ。
用が済んだのならサッサと帰って頂戴!
そう言って葉子はベッドから抜け出してガウンを羽織ると、
ウォーターサーバーから冷水をコップに入れて美味しそうに喉に流し込んだ。
「俺にも一杯よこせよ」
葉子はキッと睨み付けながらサーバーから水を汲むと
手を差し出す草薙に向かって、グラスの冷水を頭から浴びせた。
「冷たいじゃないか!何をするんだ!」
「ここ、私の部屋なんだけど。
用が済んだのならとっとと帰ってくんない?」
はあ?帰れだと?
自分が連れ込んだくせによく言うよ!
仕方ない、もう一発キツイやつをお見舞いしてヒィヒィ言わせてやるか…
草薙もベッドから抜け出して、背後から葉子を抱きしめようとした。
パンっ!
今度は左手で右の頬を打たれた。
両頬がジンジンして熱く火照る。
「そのみっともないナマコを見せつけないで!
早く服を着て帰って頂戴!」
これでは抱く前の高慢ちきな葉子と何ら変わりはないじゃないか!
早く出ていかないと警察を呼ぶわよ!
それが冗談とも思えないので「わかったよ!帰ればいいんだろ!」と汗まみれで少し臭う体に着衣して、逃げるようにして葉子の部屋を後にした。

作品検索
しおりをはさむ
姉妹サイトリンク 開く


