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第23章 ゴルフ視姦会

実雅子に集まる視線、視線、視線。

　　　　真面目な視線で見つめてくる
　　　　斎田章くん、整くん兄弟の
　　　　敬愛の眼差し。

　　　　憧れの視線なのかしら？
　　　　ウルウルしている
　　　　奏楽さんと志帆さんの
　　　　親愛の眼差し。

　　　　ジッーと、舐めまわす視線
　　　　熱すぎるギラギラした熱視線。
　　　　エロい表情で、ニタニタ笑い、
　　　　生唾を飲む音まで聞こえる
　　　　定勝さん、茂さん、壮輔さん
　　　　志温さん、慎二くん、勝兵くんの
　　　　性愛の眼差し。

　　　　眉を寄せ、鼻筋に皺を寄せ、
　　　　唇を真一文字に閉じて、
　　　　睨む、ガンを飛ばす、
　　　　敵意剥き出しの
　　　　早苗さん、紹子さん、聖子さん、
　　　　沙織さん、聖麗那さんの
　　　　嫉妬と憎悪の眼差し。

　　　　意味ありげにわたしを見つめ、
　　　　微笑むサランの侮蔑の眼差し。

　　　　その全部の眼差しが、
　　　　わたしの上で交差している。

　　　　敬愛、親愛、性愛、嫉妬、憎悪、侮蔑。

　　　　でも、みんな、わたしを見ている。
　　　　認識してくれている。
　　　　敬愛でもいい、親愛でもいい、
　　　　性愛でもいい、嫉妬でもいい、
　　　　憎悪でもいい、侮蔑でもいい、
　　　　みんな、わたしを認めてくれている。
　　　　それも、深く深く。
　　　　尊敬でも、憧れでも、エロでも、
　　　　羨望でも、嫉みでも、憎しみでも、
　　　　侮辱でも、構わないわ。

　　　　どれも、わたしを『女』として
　　　　『人』として認めてくれている。

「右手の手首の使い方に意識をしてください。クラブが背中から入ってくるイメージで」

と、説明する実雅子。

「定勝さんは、身体が前を向いたままでスイングをしています。そうではなくて、身体の正面を右サイドを向けて、捻ることを意識してください。茂さんも、中途半端です。聖麗那さんは、向きはいいですが、クラブが寝ています。左手に力が入り過ぎている可能性があります。軽く押す程度にしてください」

と、一人ひとり名指しで説明していく実雅子。