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第16章 実雅子の過去

実際の実雅子は、努力家。何事もコツコツ頑張るタイプ。

幼稚園の頃から読書マニアで、物事を知ることが好き。幼稚園の頃は、図書コーナーで図鑑、絵本を読み漁る園児で、小学校に入学すると休み時間も放課後も図書室で新書や文庫を読み漁り、勉強大好きな児童だった。

小学四年生から、さらに勉強をしたいと、進学塾の〇学園に在籍。最上位コースの最難関○○女学院中学受験コースで、勉学に励み、見事に合格。○○女学院中学校でも、○○女学院高等学校でも、勉学に励み、K大学に現役合格。

大学時代も、知的探求心を満たすために、充実した日々を過ごした実雅子。

「女の子がそんなに勉強してどうするの？」

と、周囲に言われても、突き進んだ実雅子。最後は、世界最高峰の学府で学ぶことを選んだ。

しかし、そこで出会ったのは、ゴルフ。学校の体育の授業以外で、初めてするスポーツ。その面白さにハマってしまった実雅子。そして、なんでも突き詰める、探求する実雅子は、ゴルフも突き詰め、探求し、ストイックに練習し、あっという間に上達していった実雅子。

100歳になっていた曾祖母が亡くなった際に、帰国。そこで出会ったのは、今の夫、村上義隆。義隆は曾祖母の義姉の曾孫。血のつながりはないものの遠縁。

ゴルフが趣味で、ゴルフを理屈でするタイプの年上の義隆と、探求心が強い実雅子は、ゴルフ談義で意気投合。歯科医の義隆と生物化学の学者のタマゴだった実雅子。その点でも似た者同士、結婚するまで、要する時間はなかった。

揃ってストイックで探求心旺盛。しかも、童貞と処女だった二人。そこからストイックで探求心を満たすセックスライフが始まった。

でも、不妊。これさえなければ、最高のカップルだったはず。人生が暗転した実雅子。ここから更に暗転していていくことになる。