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わたしの日常
第17章 S川さんたちと再会した日のこと【義父目線】(2)
 「素晴らしい…」

 布団に胡坐をかいたS川さんが感じ入ったように言った。

 「ええ、本当に…」

 礼子さんの声がした。私は思わず礼子さんの方を見た。彼女の顔には笑みが浮かんでいた。

 「よくわかりましたよ。普段から悦子さんを慈しんでいらっしゃることが」

 見たことのないような貌で果てた悦子に戸惑っている私を気遣うかのようにS川さんが言った。

 「そのつもりではあったのですが…」

 S川さんが皮肉を込めたりしている訳ではないことは伝わってきた。それでも、ほとんど動かぬままで悦子を果てさせたS川さんを前に、私の口調は言い訳がましくなっていた。なぜ悦子があれほどに乱れたのか…。悦子と接するとき、己の欲を満たすのは二の次にしていたことは確かではあるが、それはただ自己満足に過ぎなかったのか…。

 「礼子を見ればわかります。慈しんでいただいたことが。もうすっかり懐いている」

 S川さんが礼子さんの方を見て言った。

 「ええ。本当に。優しい方でいらっしゃいます」

 礼子さんは親しみの込められたような柔和な表情をして微笑んでいる。おそらく礼子さんもS川さんと同様に気遣いのできる人なのだろう。『優しい方』と言われても自分には心当たりがない。それこそ皮肉が込められているのか社交辞令か。私はただ興奮に任せて礼子さんを突き込んでいたことを恥じた。

 そして悦子にも申し訳が立たぬと思った。初めてS川さんと交わってなかば気を喪っている悦子を気遣うことも忘れ、S川さんの男根を己のそれと比べて安堵していたりしていたのだから。悦子はS川さんを『どのような方』と言い表すのだろうか。最大限の賛辞をされても仕方がないと思った。
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