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微熱に疼く慕情
第8章 【壊れていく劣情】

「はぁん……先輩!?」
「何で名前で呼んでくれないの?」
「ちょ、隼人さん……待って」
「待たないよ、仲直りするんでしょ?別れないから、俺」
「んんっ……」
あぁ……ヤバい引き金引いちゃった………
後戻り出来なくなる
先輩、本当にこれで良いの…?
後悔しないですか…?
顎を持ってきたのは大智だ
私たちを引き離して
「だから無理やりとかはダメだって、一華泣かせたら俺も黙ってないからね」と言って唇を奪ってきた
え、ちょっと待ってよ、何で先輩が私の手を離してくれないの?
抵抗しなきゃじゃん?
元カレとキスしてんの指咥えて見てるわけじゃないよね?
「かーわい、さっきよりトロンとしてきた」
は?え?なに?
再び舌を絡ませてきて、濡れてる自分がイヤだ……
足をジタバタさせたら膝の上に乗せてきて開いた状態になる
スカートの中に手を入れてきたら怒る
舌を噛んでキスを中断させた
「無理やりしてるのは大智じゃん…!」
「そうだった?ごめん、彼氏とは嫌そうだったからつい…」
またもや顔を掴まれ先輩の方に向けさせられる
「堂々と浮気しちゃダメ、一華の彼氏は誰なの?」
「ん………隼人さん、です」
「そうだよ、また消毒しなきゃじゃん…」
「待って…!隼人さん、本当に……ダメだよね、こんな事……考えたらわかるでしょ?悪いのは私なんだから、もっと怒ってよ、許すのが一番ダメだよ……」
どの口が言ってるんだって自分でも思うけど、この状況に動揺は隠しきれない
絶対おかしくなってるよ、先輩……
判断出来なくなっちゃってるの?
「一華だけを責められないよ……悪いのは俺もだから、全部受け止めるから……俺を切らないでよ」
抵抗……するのはやめた
あまりにも悲しい理由だ
完全に打ちのめされる……

