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夜に咲く名前のない恋人達
第3章 ルカと歩むアイドル道

ホストデビュー。そしてぷりんのデビューから2ヶ月が過ぎた夏の暑い日。
あれからホストクラブ『ジュリア』に行くことも、ルカに会うこともなかった。
ホストクラブどころか、アイドルらしい可愛い私服すら手に入らないという貧乏ぶりが続いている。
アイドルのフェスで色んなアイドルの私服を見るが、ジャージで来ているのは、ぷりんだけ。
少しでも多くのファンの人に来てもらえるように、暑い日でも夕方の少し早い時間に1人で黄色の衣装を身に纏って、街頭でビラ配りをするぷりん。
「ふらっと#らぶというアイドルをしているぷりんって言いますっ!!よろしくお願いしまーす」
通る人の手元にビラを渡しても、ほとんど取ってもらえず、取ってもらえても、数秒で捨てられる。という繰り返し。
ゴミにならないように、捨てられたビラを集めるのだが、毎日これでは、ゴミ拾いをしに来ているようなもの。
心が折れそうになり、ため息をついた。
「はぁ……どうしてみんな足を止めてくれないんだろう……ビラを家に持って帰って見てくれたりしないのかな……」
しゃがみこんだまま、立ち上がることができないぷりん。
「やっぱり……私は心結ちゃんみたいになれないんだ……アイドルってみんな可愛くてキラキラしてて、私じゃ無理なのかな……」
「何を半べそかいてんだよ?お前だって可愛くてキラキラしてんだろ?」
ふと顔を上げると、そこには出勤前のメイクを施したルカが立っていた。
「ルカくん……」
あれからホストクラブ『ジュリア』に行くことも、ルカに会うこともなかった。
ホストクラブどころか、アイドルらしい可愛い私服すら手に入らないという貧乏ぶりが続いている。
アイドルのフェスで色んなアイドルの私服を見るが、ジャージで来ているのは、ぷりんだけ。
少しでも多くのファンの人に来てもらえるように、暑い日でも夕方の少し早い時間に1人で黄色の衣装を身に纏って、街頭でビラ配りをするぷりん。
「ふらっと#らぶというアイドルをしているぷりんって言いますっ!!よろしくお願いしまーす」
通る人の手元にビラを渡しても、ほとんど取ってもらえず、取ってもらえても、数秒で捨てられる。という繰り返し。
ゴミにならないように、捨てられたビラを集めるのだが、毎日これでは、ゴミ拾いをしに来ているようなもの。
心が折れそうになり、ため息をついた。
「はぁ……どうしてみんな足を止めてくれないんだろう……ビラを家に持って帰って見てくれたりしないのかな……」
しゃがみこんだまま、立ち上がることができないぷりん。
「やっぱり……私は心結ちゃんみたいになれないんだ……アイドルってみんな可愛くてキラキラしてて、私じゃ無理なのかな……」
「何を半べそかいてんだよ?お前だって可愛くてキラキラしてんだろ?」
ふと顔を上げると、そこには出勤前のメイクを施したルカが立っていた。
「ルカくん……」

