この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
夜に咲く名前のない恋人達
第2章 ホストクラブデビュー

エレベーターの中で、ぷりんは無意識に壁際に張り付いた。
キスをしなくちゃいけない。と姫先輩に言われたからだ。
まるで、ルカとの間に見えない境界線を引くようだった。
「どうしたの? そんなに俺から離れて……」
ルカが軽く首を傾げながら、少し寂しそうに微笑む。
「そんなに俺のこと、嫌い?」
違う。嫌いだからじゃない。
嫌いじゃなくて……むしろ……
ううん……
好きなんかじゃない……
ファーストキスは、遊びじゃなくて、好きな人の為に取っておきたいだけ……
ぷりんの返事がないまま、エレベーターは静かに降下を続ける。
何か言わないと……
このままじゃ、ルカくんに嫌いだと誤解されたまま、お別れしちゃう……
焦ったぷりんの口から、思わず飛び出した言葉は。
「エレベーターの中で……キス……するんですよね……?」
一瞬、エレベーターの空気が静止した。
……え?
ちがーーーうっ!!
心の中で悲鳴を上げるぷりん。
言いたかったのは、そんなことじゃなくて……
「今日はありがとう」とか。
「明日からアイドルとして頑張るよ」とか。
他にいくらでも言うべき言葉があったのに……!!
キスをしなくちゃいけない。と姫先輩に言われたからだ。
まるで、ルカとの間に見えない境界線を引くようだった。
「どうしたの? そんなに俺から離れて……」
ルカが軽く首を傾げながら、少し寂しそうに微笑む。
「そんなに俺のこと、嫌い?」
違う。嫌いだからじゃない。
嫌いじゃなくて……むしろ……
ううん……
好きなんかじゃない……
ファーストキスは、遊びじゃなくて、好きな人の為に取っておきたいだけ……
ぷりんの返事がないまま、エレベーターは静かに降下を続ける。
何か言わないと……
このままじゃ、ルカくんに嫌いだと誤解されたまま、お別れしちゃう……
焦ったぷりんの口から、思わず飛び出した言葉は。
「エレベーターの中で……キス……するんですよね……?」
一瞬、エレベーターの空気が静止した。
……え?
ちがーーーうっ!!
心の中で悲鳴を上げるぷりん。
言いたかったのは、そんなことじゃなくて……
「今日はありがとう」とか。
「明日からアイドルとして頑張るよ」とか。
他にいくらでも言うべき言葉があったのに……!!

