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コンビニバイトの男の子
第7章 歪み

家事をする萩子の動きをぼんやり眺めていると、スマートフォンに会社の後輩でこの春に転勤した村木からメッセージが届いた。秋に結婚することを決めたという報告の最後に、
〈p.s.試作のMSTシステム、上手く動いてますか?〉
と書かれている。
(絶妙なタイミングだな)
今見ているこの映像が、まさにそのMSTシステムによるものだった。貴之の勤める会社が一般家庭用として最近売り出した監視カメラシステムの試作品で、廃棄されるところだったものを、不在時のペットの見守り用に欲しいと偽って開発担当だった彼に譲ってもらったのである。
「思ってた以上に、働いてくれてるよ」
そう呟くと、お祝いと問題無いという言葉にお礼を添えて返信をした。
いつの間にか、萩子がキッチンから居なくなっている。追跡モードにすると、萩子の居場所を探し出してメインモニターが自動的に寝室の全景画像に切り替わった。
ちょうど、貴之のベッドを整えている萩子が映し出される。
(そう言えば、あの時も疲れと勘違いしてくれたんだったな・・・)
貴之は、未遂で終わった萩子との最後の触れ合いを思い返した。
〈p.s.試作のMSTシステム、上手く動いてますか?〉
と書かれている。
(絶妙なタイミングだな)
今見ているこの映像が、まさにそのMSTシステムによるものだった。貴之の勤める会社が一般家庭用として最近売り出した監視カメラシステムの試作品で、廃棄されるところだったものを、不在時のペットの見守り用に欲しいと偽って開発担当だった彼に譲ってもらったのである。
「思ってた以上に、働いてくれてるよ」
そう呟くと、お祝いと問題無いという言葉にお礼を添えて返信をした。
いつの間にか、萩子がキッチンから居なくなっている。追跡モードにすると、萩子の居場所を探し出してメインモニターが自動的に寝室の全景画像に切り替わった。
ちょうど、貴之のベッドを整えている萩子が映し出される。
(そう言えば、あの時も疲れと勘違いしてくれたんだったな・・・)
貴之は、未遂で終わった萩子との最後の触れ合いを思い返した。

