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第7章 甘い生活

「運命ってやつを確かめてみたいです」


そう言ってくれた彼女の為に自分が出来ることはなんでもすると決意した。

それで、その日のうちに彼女を館に連れて行って、
改めて親父に彼女を紹介した。


親父は静かに頷きながら俺の話を聴くというより、
彼女のことを観ているようだった。

そして、俺の話が終わったと思ったところで、

「では、このままこの屋敷に住んではどうかな？
一人暮らしということなので、
帰宅して体調に異変をきたしたら心配だし。
ここなら医師は二人居るし、
葵も居るし」


えっ？

と思ったのは俺だけだったのか、
それとも彼女が素直過ぎるからなのか、

「それでは、そうさせていただきます」
と、彼女はきっぱり言って、
俺を観て微笑んだ。


「明日、荷物を運びますね」と言うから、

「えっ？
俺も手伝うよ」と慌てて言うと、

「たいした荷物ではないので大丈夫です」と笑う。



「いやいや、そんなのダメだよ。
俺が手伝うから！
っていうか、別に身体ひとつで来てくれるだけで良いよ。
足りないものは買えば良いから！」


彼女はクスクス笑って、

「では、お手伝いしていただきますね？
でも、荷物、少なくてビックリすると思いますよ」と小さな声で言った。