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何度タイムリープしても……初恋の幼馴染は誰かに純潔を奪われる
第1章 悪魔のサキュパスーミサー

ミサはパソコンのモニターから、智樹を見つめたまま、薄ら笑いを浮かべている。
「ココちゃんは絶対に別れない。俺の言いなりになってくれるはず。って思って、下手な駆け引きをしたでしょ?
思春期の男って本当にバカよね~。
別れるなんて絶対に口に出しちゃダメなの。
喧嘩したって、謝れば許してくれるんだから」
ミサの言う通りだった。
下手な駆け引きをして、心結を傷つけた。
心結の事を上辺だけで見ていて、信用していなかったのだ。
「無理難題をココちゃんに押し付けて、
部活を辞めるか?俺と別れるか?
そんな天秤にかけた。
ココちゃんの気持ちも考えずに……
貴方と別れたくないから、言い訳してたのに、それが納得できなかった?
ココちゃんだってまだ子供なんだから、貴方の納得のいくような答えを、ツラツラと出したりできないでしょうに……」
落ち込んで反省している智樹に、勝ち誇ったような笑みを浮かべて、ミサが話しかけてきた。
「その結果がこれよ……」
パソコンの画面が切り替わると、涼の腕の中に包まれた心結の姿が映し出された。
篠崎 涼(しのざき りょう)
高校3年の涼は、演劇部の部長。
長身でスタイルの良さが目を引く。
フワッと靡く黒髪の爽やかな雰囲気を纏い、整った顔立ちが印象的だった。
ココは泣き疲れたのか……?
それとも甘えている様子なのか……?
ぐったりとした心結は、涼の肩にもたれている。
その様子を目の当たりにして、智樹の嫉妬で狂いそうなほど、胸が強く締め付けられた。

