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何度タイムリープしても……初恋の幼馴染は誰かに純潔を奪われる
第2章 演劇部の部長ー涼ー

ミサがニヤニヤと笑みを浮かべながら、嬉しそうに囁く。
「これはね?ココちゃんの、この時の気持ち……聞いててごらん……」
「えっ……ココの……気持ち……?」
智樹は驚いた様子でパソコンの画面を見つめた。
終止嬉しそうなミサの顔が右半分にあるのが邪魔だが、それも気にならないくらい左半分の心結の映像を、集中して見ていた。
画面の中の心結は、泣きながら涼に何かを訴えている。
そんな彼女の心の声がパソコンのスピーカーから聞こえてきた。
智樹くん……
涼さんの話を少ししただけなのに……
それなのに、あんな言い方しなくちゃダメだった……?
『涼さんと付き合えば?』なんて……
私はただ……
部活の先輩として仲良くしてるだけなのに……
好きなのは智樹くんだけだよ……
私は智樹くんの前で、泣くのを我慢した……
明日になったら、何もなかったように、また智樹くんを笑顔で起こしに行こうって思ってた……。
それなのに涼さんと、距離を置かないと別れるって……
距離を置くってことは、部活を辞めてほしいって事だよね……?
せっかくお芝居が楽しくなってきた頃なのに……
画面には心結が涼に泣きながら、そんな気持ちをぶつけている様子が映し出されていた。

