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何度タイムリープしても……初恋の幼馴染は誰かに純潔を奪われる
第17章 最後のタイムリープ
智樹は不自然に口ごもり、ぎこちなく返事をした自分に驚いた。

これまでの記憶を持っている自分と、タイムリープした世界線の自分とのギャップが、そうさせているのだろうか?

何か自分でもおかしな感覚に包まれる。

「ん?どうかしたの?」

心結が首をかしげる。

「あ、いや……なんでもない」

目をそらしながら答える智樹を不思議そうに見ながら、質問してきた。

「名前は何ていうの?」

「智樹……」

やっぱり自分の動きがおかしい……

ミサが言ってる通りにおじさんになったのか……?

それともこの世界線では、究極に陰キャなのか……?

その振る舞いが余計にぎこちなく見えたのか、心結は少しだけ不思議そうな顔をしていたが、初対面なので、それ以上は何も言わなかった。

それなのに、智樹は心結に無神経な質問をしてしまう。
まるで飲みニケーションと呼ばれるおじさんのように。

「こんな時期に転校とか珍しいね?どうしたの?」

心結は笑みを無くして、遠くを見つめて呟くように話した。

「うちって母子家庭でお金がなくて……お母さんの知り合いの人に頼んでもらって、この学校に安く通わせてもらえる事になったんだ……」

これまでの友達や環境を捨てて、安くで通えるという理由で転校してきた心結。

それ以上は何も言えず、ただ謝った。

「いらない事を聞いてごめん……」

智樹は慌てて、この世界線の自分の記憶を探り始める。

何か心結に繋がる情報はないのかと。



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