この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
天狐あやかし秘譚
第30章 愛別離苦(あいべつりく)
☆☆☆
やーっとごはんだああ!!!

ここは岡山市内のホテル。時刻は18時を回ろうとしているので、あのホシガリ様が滅んだ朝から約12時間経っている計算になる。

全てに片がついてから、宝生前が陰陽寮に連絡をし、陰陽寮から宮内庁、宮内庁から岡山県警に連絡が行った。圭介はとりあえず銃刀法違反、殺人未遂及び監禁罪容疑で緊急逮捕となり、浮内の家にも家宅捜索が入ることになった。

私達は、警察に協力してくれた、島内の民宿で汚れを落とし、食事をし、仮眠を取った後、岡山県警本部がある岡山市内に警察の巡視艇で移動することになった。

そして、一通りの事情聴取が終わり、開放されたのが、やっと今さっきという次第だ。
ホテルは陰陽寮が手配してくれたようで、おそらく土御門のチョイスなのだろう、なかなかのグレードであった。これは食事も期待できるというものだ。

今、私達は、そのホテルの宴会席にて、食事をとるべく、座敷に腰を下ろしているところであった。ちなみにメンバーは、私、ダリ、宝生前はもちろん、草介さんもいた。草介さんも関係者として私達と同じく警察にて事情聴取を受けていたのだ。

もちろん、普通のおまわりさんに、ホシガリ様などの話はできない。結局、私達の取り調べ、というか、事情聴取をしたのは、かつて土御門がしたように、捜査権限を委譲された陰陽寮の人間だった。

「それにしても、一体、どうしてホシガリ・・・凪子は死ぬことが出来たんですか?」
宝生前が私に尋ねてきた。それについては、草介さんもまた不思議に思っていたようだった。

その時、仲居さん達が入ってきた。その手には瓶ビールや日本酒の徳利が並んだお盆、そして、料理が乗っている。彼女らの手で目の前に次々と山海の珍味が並んでいく。美味しそう。

「と・・・とりあえず食べませんか?」

食欲に負けまくっている私は、宝生前に言った。ダリも箸をとっているところをみると、食べるようだ。当然、今のダリは人間モード、イケメン男子になっている。

老舗旅館らしく、お上品な料理が次々と運ばれてくる。少し食べ、ちょっとだけお酒も飲んでしまった。なんか・・・いい感じだ。

あ、そうだ・・・。舌鼓を打っているだけってわけにはいかないか。宝生前の質問に答えなければ。
/754ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ