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ふみふみ
第16章 離別
ペット可の物件を探さなくてはならないと思っていた。
何件か回ったのだが、なかなか良い所は見つからない。
でも、4件目の不動産屋さんで、良い物件が見つかったのだ。
そこは、今住んでいる二世帯住宅から3駅先にあった。
1階はコンビニになっている。
とても便利だと感じたのは言うまでもなかった。
広さは8畳のワンルームだった。
昔、結婚する前に住んでいた広さと同じだと思っていた。
バストイレは3点ユニットになっているけれど、七海ちゃんは気にしてはいなかった。
そこのアパートを借りる事に決めたのだ。
慰謝料や引っ越し費用は全て智也の両親が支払ってくれることになっている。
七海ちゃんは契約を済ませて不動産屋さんを後にした。
二世帯住宅に戻ると、朋子にそれを伝える。
「あら、決まったの?良かったわ…」
「はい、後は引っ越し屋さんを頼むだけなので…」
「引っ越し、私も手伝うわよ…」
「お義母さん、ありがとう…」
そんなやり取りがあり七海ちゃんの家には沢山の段ボールが山積みにされてゆく。
ワンルームなので、本当に最低限の物しか持っていかないようにしていた。
可愛らしいドレッサーも持ってゆくことにしたのだ。
ベッドは智也の両親が買ってくれた。
苦い思い出と愉しかった思い出を胸に、七海ちゃんは引っ越す事になった。
アタシとモモも七海ちゃんと一緒に引っ越しをする。

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