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ヒヤシンスの恋
第2章 薔薇の秘密

尊文の眉が、一瞬顰められた。
一呼吸置くと、彼は形の良い口唇をゆっくりと開いた。
「貴女にはお話ししておいた方が良いですね…」
…これからも染布がお世話になりますからね…
と、呟くように言い…
「…染布は、恋人…元恋人のせいで大学に行けなくなったのです」
「え?」
あまりに衝撃的な言葉に菫は思わず尋ね返した。
「それは…どういう…」
「染布の元恋人は、染布の手に怪我を負わせました。
ピアニストを目指す染布には致命的な怪我です。
染布の未来は無限の可能性に満ち溢れていたのに…。
…私は絶対に許さない。
だから、二人を別れさせました」
それは、はっとするほどに冷たく、また、憤りを抑えきれない激しい口調であった。
一呼吸置くと、彼は形の良い口唇をゆっくりと開いた。
「貴女にはお話ししておいた方が良いですね…」
…これからも染布がお世話になりますからね…
と、呟くように言い…
「…染布は、恋人…元恋人のせいで大学に行けなくなったのです」
「え?」
あまりに衝撃的な言葉に菫は思わず尋ね返した。
「それは…どういう…」
「染布の元恋人は、染布の手に怪我を負わせました。
ピアニストを目指す染布には致命的な怪我です。
染布の未来は無限の可能性に満ち溢れていたのに…。
…私は絶対に許さない。
だから、二人を別れさせました」
それは、はっとするほどに冷たく、また、憤りを抑えきれない激しい口調であった。

