この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
わたしの彼は 甘くて強引
第8章 油断の代償

「…偽善すらもできないようなレベルの小物じゃあ、俺に勝つのは無理だ」
「なんだって?」
「お前ではダメだ。どうにも張り合いがない……」
「…な…ッ」
ムッとした男を最後に鼻で笑うと、匠は隣の柚子の腕を掴んだ。
「来い…!!」
そして数歩だけ歩いた後、捨て台詞を残していく――
「その記事…ばらしたければ好きにしろ。だが気をつけろよ」
「……!?」
「俺を敵に回せば、病院内でのお前の立場は最悪だ」
「はぁ?どういう意味だよ」
「…俺の方がモテるからな」
「――…!!」
彼は白衣を翻し
柚子を半ば強引に引っ張って行った。

