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全部、夏のせい
第19章 二度目のプロポーズ、そして
「この中に…赤ちゃんが居るのか…」と言いながら、
パジャマの上から優しくお腹を撫でて、
額にキスをするレオン。


「ほら。
話すこともあるだろう?」と、
みんなに追い出されるように、
私の寝室に二人、閉じ込められてしまった。


寝室のカウチに二人並んで座って、
ポツリポツリとレオンが話をしていた。



「ねえ、マーサ。
ちゃんと返事、貰ってないよ?
僕と結婚、してくれるよね?」と耳元で囁かれる。


「本当に、私で良いの?」

「マーサが、良いんだ。
マーサしか、考えられない」と言われて、
涙が溢れてしまう。


「じゃあ、指輪を…。
サイズ、判らなくて。
これは、我が家に伝わるモノなんだって。
ママンもこれを婚約する時に贈られた。
本当は、違うのを用意したかったけど、
学生でそんなにお金、なかったし、
せっかくなら、二人で選びたかったから、
まずはこの指輪で…」

跪いて左手の薬指に嵌めて、
手の甲にキスをする。


「少し緩いかな?
エクスに戻ったら直して貰おうか?」と言うので、

「赤ちゃんが大きくなって行ったら、
指も太くなっちゃうから…」と笑うと、

「そうか」と言って、両頬にキスを落とした。



「えっとさ。
セックスは出来ないよね?」と囁かれて、
胸がドクンとした。


「そっとすれば、大丈夫かしら?」と言うと、

「無理させたくないから。
でも、キスは良いよね?」と言って、
手を引いてベッドに向かって、
二人でスルリとベッドに潜り込んだ。

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