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生きること、思うこと
第364章 天使

でも、私はその頃、末っ子の弟の障害を余り理解していませんでした。
今から思えば可哀相な事をしてしまったな。

そう、感じ恥じているのです。
ですが、その弟は先日誕生日を迎えたのです。

弟は私に頑なに心を閉ざしています。
どうしても、お誕生日おめでとうと伝えたくて姉にメールをしたのです。

弟と姉は仲が良くメールのやり取りをしている様でした。
その姉にこうメールを書きました。

「弟に“お誕生日おめでとう”と伝えて欲しいのでお願いします…」

すると、姉はそれを快く引き受けてくれて弟に早々、メールしてくれた様でした。
暫くして姉からメールの返事が来ました。

「伝えておいたよ、喜んでいたよ。ありがとうって言ってたよ…」
「姉さん、こちらこそ弟にありがとうだよ…」

私はそれを聞いて何となく弟との見えない壁の様な物が無くなってゆく様に感じたのです。
私には5人の兄弟姉妹がいるのですが、ここ数年みんなバラバラでした。

ですが、この弟からのメールを呼んだ姉は凄く喜んでいてこう言うのです。

「美月ちゃん、ちょっとみんな近づけたみたいね、何だか言葉につまる…」

私はそれを読んでこう言ったのです。

「それは、今までみんな感謝の気持ちを忘れていただけだと思う。この世はね、感謝に満ちているんだと思うよ。お互いに感謝して“ありがとう”って言えるようになったんじゃない?ありがとうは魔法の言葉だね…」

末の弟は今でも発達障害です。
ですが、今では立派にひとりで生活しているのです。

弟が子供の頃、発達障害だった事を私は理解できませんでした。
ですが、今は理解できます。

障害を持った人は本当に天使なのです。
天使の弟を持った私は幸せなのだな、と思う今日この頃なのです。


今日も最後まで読んで頂きありがとうございます。


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