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誰も知らない君の顔
第8章 絡みつく・・・
「冬吾さん・・・?」

「今終わるから待ってて」

「タバコ・・・吸われるんですね」

止めるに止めれないタバコ。少し前までは日に2箱も吸っていたが、仕事が忙しくなってから吸う暇すらない。今では家に帰ってから落ち着いて吸うのが日課になっていた。

「服に匂い付くよ」

「大丈夫です。家族全員吸いますから」

落ち着くために吸ってるのに、横に立たれると落ち着く事も出来ず、逆にソワソワしてしまう。

「中入ろう」

関係に終止符を打つ事に関して、今までは何の感情もなかった。冷めたから別れる。熱しやすく冷めやすい俺は、相手の事など考えもせずに自分の思うように行動してきた。

考えた事のない相手の気持ち。
ただ今気になるのは結の心の中・・・。

「結・・・」

ソファに座る彼女の後に座ると、携帯を取り出し渡した。

「っ!」

渡された携帯に映る裸体。酷く卑猥で顔を背けた彼女の顔は燃え上がるように真っ赤になっていた。
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