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第56章 マドンナ

シックでいながら華やいだデザインに、クライアントの若い担当者も満足そうに頷いている。
技術者の男も以前、坂口にやりこめられてから大人しくなっていたが、ぎらついた視線は変わらずに由美に向けられていた。

すらりとした長い足、くびれたウエストがバストを強調している。
説明するうちに上気した頬が薄っすら赤みをさしているのも、男達に妖艶な色香を印象づけていた。