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調教物語~ある男の性癖~
第23章 放し飼い
『おいおい…勤務中だろうが!』
武郎が抜けたあと、寺嶋がどうなるのか
現時点での相棒としては
気になって仕方ない。
「あ、ママ?
俺だよ寺嶋だよ
今夜、飲みに行くからね~」
そんな予約の電話をいれなくても
あの店なら閑古鳥が鳴いていて
いつ行っても余裕で座れるだろうに…
「久しぶりにママに会えると思うと
何だかウキウキしてくるよ」
あんなデブの年増のどこがいいって言うんだか…
武郎は寺嶋に気づかれないように
小馬鹿にした笑みを漏らした。
しかし武郎もまた
寺嶋の思惑とは逆に
武郎は佐智子に会えると思うと
同じようにウキウキし始めた。
勤務が終わると
会社の近くのラーメン屋で
軽く腹ごしらえを済ませて
二人はタクシーを拾って
例のスナックへ向かった。
スナックに到着して
ドアを開くと
武郎の予想通りに客は誰も居なくて
開店休業状態だった。
「まあ!寺嶋さん!
よくいらしてくれたわ」
さあさ、こっちに座ってよと
おデブのママさんがカウンター席を薦めた。
「とりあえずビールかしら?」
カウンター席に着席するなり
さっさと呑みなさいよとばかりに
すでに冷蔵庫からビール瓶を取り出しながら
ママさんは尋ねてきた。

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