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揺れる心
第9章 星空の下、愛を確かめる

「ああ…ダメだよ。
本当に病気か怪我の人しかみないから!」
陸也さんの大きな声で怒鳴るところ、
初めて見てビックリする。
「真理子さんに会いたいのと、
僕、日本に戻って留守だったから、
何でもない人まで来てるからね?」と笑う。
少しヨレヨレの白衣を着て、
テキパキと患者さんを捌いていく。
「あの…包帯巻くくらいはお手伝い出来ますよ?」と言うと、
「助かるよ」と言って、
棚を指差す。
私は大きい白衣を羽織って、
手を洗ってから消毒もして、
傷口に薬とガーゼをして包帯を巻いたりしていく。
陸也さんの動きを見ながら、
必要そうな薬や道具を出していって、
使い終わった道具を下げては消毒していく。
午前中はあっという間に時間が過ぎてしまった。
バイクに乗った男性が、
ホットサンドのような包みを持って来てくれる。
別の男性が、ポットに入れたチャイを運んで来てくれる。
「この人達は、英語でも大丈夫だよ」と言うので、
お礼を言って、
少し話をしながら簡単な昼食を頂く。
待合室には午後の診察を待つ人がまだ沢山居るので、
飲み込むように食事をすると、また診察が始まる。
あっという間に夕方になると、
一気に暗くなって寒くなる。
「山に近いから日が落ち始めると早いんだよね」
「あ、こちらは消毒終わってます」
「凄いな。
真理子さん、何でこんなこと出来るの?」
「えっ?
ああ、えっと…。
アイロンってないんですか?
白衣、ヨレヨレですよ」
「そんなのないよ」
「まあ!
じゃあ、干す時に叩いて伸ばさないと…」
「良いよ。
そんなの気にする人なんて居ないから。
ちょっとクタクタの方が着心地良いし。
さあ、帰ろうか?
本当は場所だけ教えて、
のんびりして貰おうと思ったのに…」
「ううん。
身体を動かしてたら、
なんか気持ち良かったですから」
2人でのんびり歩いて帰った。
あまりにもガタガタな道なのを心配して、
陸也さんは手を繋いでくれる。
指を絡めるのではなくて、
お父さんが手を繋いでくれるような手繋ぎだった。
本当に病気か怪我の人しかみないから!」
陸也さんの大きな声で怒鳴るところ、
初めて見てビックリする。
「真理子さんに会いたいのと、
僕、日本に戻って留守だったから、
何でもない人まで来てるからね?」と笑う。
少しヨレヨレの白衣を着て、
テキパキと患者さんを捌いていく。
「あの…包帯巻くくらいはお手伝い出来ますよ?」と言うと、
「助かるよ」と言って、
棚を指差す。
私は大きい白衣を羽織って、
手を洗ってから消毒もして、
傷口に薬とガーゼをして包帯を巻いたりしていく。
陸也さんの動きを見ながら、
必要そうな薬や道具を出していって、
使い終わった道具を下げては消毒していく。
午前中はあっという間に時間が過ぎてしまった。
バイクに乗った男性が、
ホットサンドのような包みを持って来てくれる。
別の男性が、ポットに入れたチャイを運んで来てくれる。
「この人達は、英語でも大丈夫だよ」と言うので、
お礼を言って、
少し話をしながら簡単な昼食を頂く。
待合室には午後の診察を待つ人がまだ沢山居るので、
飲み込むように食事をすると、また診察が始まる。
あっという間に夕方になると、
一気に暗くなって寒くなる。
「山に近いから日が落ち始めると早いんだよね」
「あ、こちらは消毒終わってます」
「凄いな。
真理子さん、何でこんなこと出来るの?」
「えっ?
ああ、えっと…。
アイロンってないんですか?
白衣、ヨレヨレですよ」
「そんなのないよ」
「まあ!
じゃあ、干す時に叩いて伸ばさないと…」
「良いよ。
そんなの気にする人なんて居ないから。
ちょっとクタクタの方が着心地良いし。
さあ、帰ろうか?
本当は場所だけ教えて、
のんびりして貰おうと思ったのに…」
「ううん。
身体を動かしてたら、
なんか気持ち良かったですから」
2人でのんびり歩いて帰った。
あまりにもガタガタな道なのを心配して、
陸也さんは手を繋いでくれる。
指を絡めるのではなくて、
お父さんが手を繋いでくれるような手繋ぎだった。

