この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
祈り姫 ~甘い香りに惹かれて~
第16章 誕生祭 ~舞踏会の華たち~ (後編)

「サク……ごめんな。嫌なこと思い出させて」
「ううん、気にしてないよ」
その言葉に偽りはない。
親としてその気持ちが少しわかるから。
自分も同じ立場だったら、子供のしたことと無関係を装うことは出来ない。
「そっか……ありがとサク。俺はどちらの事もわかるからさ……無下に出来なくて」
「ルカは気にしすぎなんだって……私もわかるからルカの気持ちもナーシサス公爵夫人の気持ちも」
ルカは再びありがとうとサクナに伝えサクナをジッと見る。
「キス……してもいい?」
「それはダメ」
「やっぱり?」
ルカは少し残念そうに笑いながら言った。

