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第20章 もつれるストッキング4　　　　　律子とゆかり

　144　昂ぶりの衝動(3)

　果たして本当の、ホンモノわたしはどれなのか…
　迷わせ、心を迷宮へと彷徨わせ始めてくる。

　ギシッ、ギシッ、ギシッ、ギシッ…

　ヌチャ、ニチャ、ヌチャ、ニチャ…

「あんん、んぁぁ………」

　ギシッ、ギシッ、ギシッ、ギシッ…

　ヌチャ、ニチャ、ヌチャ、ニチャ…

「んん…ぁ…………」


　この淫らな叫びを上げている淫獣の如くのメスの存在が本当のわたし自身なのか…

　いつもの鎧を纏った、常に張り詰めた意識を律っしている存在がホンモノのわたし自身なのか…

　この子宮から迫り上がってくる快感の波に…
　愉悦の絶頂感の波により…
　果たしていったいどっちがわたし自身なのか？

　ますます心が迷走し、狂ってくる。


　ギシッ、ギシッ、ギシッ、ギシッ…

　ヌチャ、ニチャ、ヌチャ、ニチャ…

「んぁぁっ、あ、あなたぁ、アナタぁ…」

　だが徐々にこの迷走と共に、強い快感がますます昂ぶってきて、その迷いの元である、僅かな理性が絶頂感のウネリと共にその波にさらわれ…

　ギシッ、ギシッ、ギシッ、ギシッ…

　ヌチャ、ニチャ、ヌチャ、ニチャ…

　ギシッ、ギシッ、ギシッ、ギシッ…

　ヌチャ、ニチャ、ヌチャ、ニチャ…

「ん、や、あ、あん、んん、あ、あなたぁ、アナタぁ、あぁんん……」

　迫りくる絶頂感の大波の波濤に飲まれ、その理性という存在は消え…

　ギシッ、ギシッ、ギシッ、ギシッ…

　ヌチャ、ニチャ、ヌチャ、ニチャ…

「んんっくっ、アナタぁぁ、っくうぅ…」

　狂った叫びを上げ…

「あっ、っくうぅぅぅぅ…………」

　わたしは激しい絶頂感の大波にさらわれ、溺れ…

　僅かな理性と共に沈んでいく…

「んくぅぅ……ぅぅ……………………」