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シャイニーストッキング
第15章 絡まるストッキング9     美冴とゆかり
 235 その電話…

 ブー、ブー、ブー、ブー…

 わたしの携帯電話が着信した。

「ん?…」

 あ、時間的には彼からの着信か?…

 そう思った瞬間に、心の中が彼、大原浩一本部長への想いでいっぱいに膨らみ…
 このビアンの昂ぶりを一気に破ってきたのである。

 そしてみさえから、スッと唇を離した、いや、ようやく離せたのだ…


「……ぁ、ああ、まただわ、誰かしら…」
 一応、みさえへの手前、そう呟きながら携帯電話を置いてあるリビングに向かう。
 
 チラと時計を確認すると午前11時半だった…
 そして、マンションに着いてからまだ30分しか経っていない事に気付いた。

 わたし達は、この僅か30分の間に激しく昂ぶり、愛し合い…
 ゆかりが二回、わたしが三回と、瞬く間に絶頂したのだ。

 なんて…

 なんて激しさなんだ…

 そう思いながら、携帯電話を手に取ると…

「あぁ、まただわ…どうしよう…」
 
 その着信は彼からではなく、また、さっきの…
 知らない番号からの着信だった。

 嫌な想いが…
 そして『黒歴史』の嫌な存在の予感が脳裏に浮かんでくる。

 また懲りずに『三山蓮』からの着信なのか?…

 だが…

 美冴さんの手前、いい加減に電話に出ないのも不自然である…

 一体誰からなんだろう?…

 どう考えても『三山蓮』からの確率が高い…

 仕方ない…
 もし『三山蓮』からだったら、直ぐに切ってしまおうか…
 

「もしもし…佐々木ですが…」

 そしてとうとうわたしは…
 
 電話に出た。


「あぁ、『お嬢さん』ようやく出てくれたぁ…」


 わたしを『お嬢さん』と呼ぶその存在は…
 東京タワーのテレビ局の
『稲葉ディレクター』からであった。


「あ…」

「ようやく出てくれたね、お嬢さん…」

「あぁ…、どちらさまでしょう?」

 隣の部屋に美冴さんが居るのだ…
 そしてこのわたしの声は筒抜けに聞こえている筈である。

 わてしは誤魔化す意味もあり、改まった声で、そう他人行儀に応えたのだ…

「え…あ…、俺だよ、ディレクターの稲葉だよ…」
 すると、ヤツは慌てた声でそう言ってきた。

「あぁ、存じております…
 この前は、お世話になりました…」

 わたしは美冴さんを意識して、完全に営業先の相手の対応をする…




 
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