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シャイニーストッキング
第13章 絡まるストッキング7      本部長大原浩一
 201 彼氏の存在

「ふうぅぅ…」
 冷たい水を飲むと、昂ぶりは醒め、落ち着いてきた。
 さっきまでまた興奮し、昂ぶり、硬く脈打ち、荒々しくアタマを上げていた怒張はすっかりアタマを下げて大人しくうなだれている。
 そして心も、気持ちも落ち着いてきてしまっていた。
 
「あ…ここに居たんだ」
 すると電話を終えたノンがリビングに私を探しに来たようである。

「あら…」
 そしてすっかりうなだれてしまっている私の股間のモノを見て、笑いながらそんな声を上げた。

「電話終わったのかい」
 私はそんな萎んでしまった自らのモノを見られた気恥ずかしさを誤魔化す意味でもそう訊いたのだ。

「うん…終わったわ、もおさぁ、ホントやきもち焼きでさぁ、やんなっちゃうのよぉ」
 だが、そう言ってくるノンからはそこまでは嫌な感じはしてこない、いや、逆に却って内心は嬉しそうな感じが伝わってきてくる。

 やはり、いくら美容室を経営し、亡くなった旦那に代わってこの自社ビルを経営、維持、管理をしているとはいえ、それに母親がまだ健在といっても一人では日々不安と寂しさがあるのであろう…
 ましてやまだ小学生の二人の子供もいるのだ。

 いくら『年下の彼氏』とか、『今だけ…』とか私には言ってきても、なんだかんだそんな彼氏を、いや、男の存在としても頼りにしているのではあろう…
 と、そのノンの言葉から伝わってくるのである。

 20年も経っているんだ、みんな、それぞれ色々とあるんだ…
 私はふと、そんな事を想い浮かべたのだ。

「やきもち焼きか…
 それはノンに魅力があるからだし、それに彼が若い証拠だと思うよ」

「あら、魅力あるなんて…
 こうちゃんにそんな事言われるなんてありがとう、うれしいわぁ…」
「いや、本当さ、魅力あるよ」

「お世辞でも嬉しいわ…」
 ノンは感慨深い感じで呟く。

「いや、お世辞じゃな…」
 その言葉の途中にノンはスッと近寄り、キスをしてきたのだ。

 まるでそれは、さっき私が、ノンの口を塞ぐが為にしたキスと同じタイミングであった…

「あ…」
 そしてカラダも私に寄せてきた。
 ノンのエアコンでやや冷えたカラダが気持ちよく感じる。
 キスをしながらノンは目を開く、そしてお互いに見つめ合う。

 そのノンの目が

 今更、そんな事言わないで…
 




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