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シャイニーストッキング
第13章 絡まるストッキング7      本部長大原浩一
 171 実は…

 大学生活があまりにも楽し過ぎて、本当にノンとの関係の『自然消滅』を狙っていたのである。
 だからそんな
『大学入ってからパッタリだったもんね…』
 には、返す言葉が何も無かったのである。

「あ、いや、まぁ、そうだなぁ…」
 そう呟くのが精一杯であった。

「実はねぇ、今だから明かすけどさぁ…」
 ノンはそんな私の狼狽えた様子等には構いもせずに、更に続けて話してくる。

 おそらく、この時とばかりにあの当時に溜めていた想いの全てを吐き出そうという魂胆かもしれない…
 でも、私はそんなノンの話しは決して不快でもなく、ほぼ一方的に私が悪いのではあるのだが、ただ、ただ、懐かしく、そして今となっては楽しい、そして懐かしい思い出話しにしか聞こえなかったのであった。

「実はねぇ…」
 …こうちゃんが東京に住んでから余りにも音信不通なんでぇ、アパートを訪ねた事があったのよ、それも三回程ね…

「えっ、マジで?」
「うん、マジよ、確か6月、7月、9月くらいだったかなぁ」

 初耳であった…

「あ、でも、どうやって…」
 確かアパートの住所は伝えてはいなかったはずであった…
 それは、なかなか気に入ったアパートが見つからず大学入学当初は電車で通っていたか、友達の処に泊まっていたりしていてようやくアパート賃貸を決めたのは5月のゴールデンウィーク後であったからである。

「うんとねぇ、こうちゃんのお母さんに教えてもらったのよ、お肉屋さんに訪ねていって、訳を話してさぁ…」

「あ、お袋かぁ…」
 その当時は、オヤジとお袋で商店街の肉屋を回していたのだ。

「でもね、その三回とも空振りだったのよ、いつ行っても居なかったの…
 で、隣の人にも訊いても、いつも居ないよ…って云われた」
 
 確かに大学入学直後から既に、大学、バイト、サーフィン、女…等々に夢中になってしまって、アパートには殆ど帰ってもいなかったし、帰ったとしても寝るだけみたいな生活になっていたのであった。

「一応メモも郵便受けに入れておいたけど、無視…」
 と、ノンは苦笑いをする。

「え、マジで?、メモは気付かなかったなぁ」
 それは本当であった。
 アパートに帰った時は確かに郵便受けには郵便物が一杯詰まっていて、よく確認せずに捨てていたし、もしかすると当時の彼女が捨てていたのかもしれない…



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