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シャイニーストッキング
第13章 絡まるストッキング7 本部長大原浩一

15 ゆかりとの電話(5)
「そうなんだよ…
ま、偶然の重なりの結果なんだがね」
そうなのだ、一つ間違えると機嫌を損ねてしまう恐れもあったのである。
なぜならば、いくら私の方が若いとはいえ、この派閥による流れでは林田社長より私の方が立場が上なのだ…
だから、そこら辺りを松本副社長が気にするタイプであったなら、ヘタすればしくじる流れともいえたのである。
だが、偶然、松本副社長の気質も体育会系なのであった。
例え立場は逆転していても、あくまでも年上は年上であり、『目上の先輩を敬え』という想いが松本副社長の根底にはあるのだ…
そしてそんな気質が本社副社長というスピード出世にも関わらず、敵が少ないという理由の一つであるのも頷けられる。
『偶然とはいえ良かったですね』
「うん…」
それには本当にホッとしていた。
そして昨夜に続いて、ゆかりとの電話により声も聴けてホッとしていたのである、いや、心が和んでいたといえる。
『お疲れなのに電話してくれて嬉しいわ、もしかしたら疲れ果てて寝落ちしちゃうかも?って思ってはいたの…』
「あ、うん、その可能性もあったから部屋に戻って直ぐに電話したんだよ」
『あら、それは嬉しいわ』
「うん…
それに、ゆかりの声が聞きたくてね」
思わずそんな歯が浮くような言葉が口から出た。
それは無意識であった、そしてこんな言葉を言うなんて…と、自分でも少し驚いていたのだ。
『え…、まあ、嬉しい…』
そしてゆかりはそんな私の言葉に素直に喜んでくれていた。
なんとなくなのだが、やはり、私達は変わってきているのかもしれない…
ゆかりのカドが取れた…という変化に伴い、私自身も丸くなってきているようなのである。
でも…
私はワイルドに、尖って生きる、行く、と決めたのだが…
なぜか、このゆかりの存在がそんな私を丸くしてきている様なのだ。
この先の、公私共に見えている荒波を、こんなんじゃ乗り切れないぞ…
心でそうは思うのだが、このゆかりの存在感が私のカドを丸く削ってきている様な気もしてしまうのである。
だが今は、どうにもならないな…
公私共にゆかりという存在は、重要不可欠なのだから…
「そうなんだよ…
ま、偶然の重なりの結果なんだがね」
そうなのだ、一つ間違えると機嫌を損ねてしまう恐れもあったのである。
なぜならば、いくら私の方が若いとはいえ、この派閥による流れでは林田社長より私の方が立場が上なのだ…
だから、そこら辺りを松本副社長が気にするタイプであったなら、ヘタすればしくじる流れともいえたのである。
だが、偶然、松本副社長の気質も体育会系なのであった。
例え立場は逆転していても、あくまでも年上は年上であり、『目上の先輩を敬え』という想いが松本副社長の根底にはあるのだ…
そしてそんな気質が本社副社長というスピード出世にも関わらず、敵が少ないという理由の一つであるのも頷けられる。
『偶然とはいえ良かったですね』
「うん…」
それには本当にホッとしていた。
そして昨夜に続いて、ゆかりとの電話により声も聴けてホッとしていたのである、いや、心が和んでいたといえる。
『お疲れなのに電話してくれて嬉しいわ、もしかしたら疲れ果てて寝落ちしちゃうかも?って思ってはいたの…』
「あ、うん、その可能性もあったから部屋に戻って直ぐに電話したんだよ」
『あら、それは嬉しいわ』
「うん…
それに、ゆかりの声が聞きたくてね」
思わずそんな歯が浮くような言葉が口から出た。
それは無意識であった、そしてこんな言葉を言うなんて…と、自分でも少し驚いていたのだ。
『え…、まあ、嬉しい…』
そしてゆかりはそんな私の言葉に素直に喜んでくれていた。
なんとなくなのだが、やはり、私達は変わってきているのかもしれない…
ゆかりのカドが取れた…という変化に伴い、私自身も丸くなってきているようなのである。
でも…
私はワイルドに、尖って生きる、行く、と決めたのだが…
なぜか、このゆかりの存在がそんな私を丸くしてきている様なのだ。
この先の、公私共に見えている荒波を、こんなんじゃ乗り切れないぞ…
心でそうは思うのだが、このゆかりの存在感が私のカドを丸く削ってきている様な気もしてしまうのである。
だが今は、どうにもならないな…
公私共にゆかりという存在は、重要不可欠なのだから…

