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シャイニーストッキング
第12章 絡まるストッキング6      和哉と美冴2
 103 ゆかりとの電話 ③

「軌跡って事は、やっぱりその元カレと会ったんですか?」
『うん…会った…わ…』

「あのぉひとつ訊いてもいいですか?」
 わたしは訊いてみる事にした。

『うん、なぁにぃ?』
「あのぉ、その元カレって、やっぱりヤリたがりましたぁ?…」

 女同士であるのだ、そして女友達になったのだ、わたしは思い切って訊いてみたのである…

『えっ…』
 ゆかりさんにはそんなわたしの問い掛けが意外だったのだろうか、少し驚いた感じが伝わってきたのだ。


『……う、うん…、そ、そうヤリたがったわ…』
 戸惑い気味だが、そう答えてくれた。

「やっぱり…」
 そしてわたしは今夜の和哉との流れを更に細かくゆかりさんに話す。

『ふうぅん、そうなんだぁ…』

「あ、はい、そうなんです…」
 …その彼の部屋に行ってしまったわたしが一番悪いし、間抜けなんですが、やっぱり今更って感じで…
 そして偶然の元カレの彼女からの携帯電話の着信で間一髪逃げてきたのだ…
 と、まで話したのである。

『なるほどねぇ…
 でも、今後、その元カレとは二度と会わないつもりなの?』
 ゆかりさんからの意外な問い掛けであった。

「えっ、い、いや、全く会わないって訳には…」
 明日、お墓参りに連れて行ってもらうとは、さすがに話せない。

『ふうぅん、そうなんだぁ、今後も会ってしまう可能性があるのかぁ…』
「あ、はい、そうなんです…」
『でも美冴さんの感じからは、その元カレの事を嫌いではないって感じてくるけど?…』

「あっ、はい、嫌いではないです、むしろ今でも好きではありますが…」
『が…?、元サヤにはなる気はない…』

「あ、はい、そうです、全く無いですね…
 ただ…」
 もちろん、和哉の事は好きだけど、あの頃に戻るつもりは全く無いし、戻れない。

『ただ?…』
「今後、何かのきっかけでまた会っ時に、会う度に…」

『うん、わかるわぁ、その度にヤリたがられるのが面倒だし、嫌なのよねぇ…』

 正に、その通りであったのだ…

「は、はい、そうなんです…
 やっぱりゆかりさんもそうなんですか…」
 さすがゆかりさんである、既に同じ悩みを経験済みなようであるのだ。

 しかしわたしは、そのゆかりさんの次の言葉に驚いてしまうのである…

 そしてインスパイアもされてしまうのであった…



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