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トパーズ
第2章 新たな恋
「えっとですね…英語の先生、ごめんなさい。
名前、覚えてないんですけど?」

「えっ?そうなんだ?」と少し驚きながら、

「黒田だよ。覚えて?」と言った。

「黒田先生は、具合が悪かった私を見かけて、
車で送ってくれました。
ありがとうございます」と、取り敢えず状況を整理しようと思って言った。


「生理痛って言ってたから、
身体を温めた方が良いのかなと思って、
勝手にキッチンの物、使わせて貰って、
雑炊、作っておいたよ?」とウィンクした。


「で、どうして、ミラノがここに居るの?」と訊くと、

「学校の駐車場で、黒田先生の車に乗せられてた麻衣子を見て、
あまりにも顔色悪くて具合悪そうだから、
心配して走って来た。
ドアのインターホン鳴らしたら、
黒田先生が開けてくれたから、
細いネギを切るのを手伝ってた」と言った。


そして、ミラノは山本先生を見て、

「今頃、何しに来たの?
麻衣子のこと、放置して連絡もして来なかった家庭教師って、
アンタだよね?」
と、いつもは優しくておっとりしているのに、
物凄く怖い言い方で吐き捨てるように言った。


「大学に受かって、
今日、時間割もフィックス出来て、
やっと麻衣子ちゃんにきちんと向き合えると思ったから来たんだ。
これを持って…」と、
小さい箱をポケットから出した。


「誕生石の指輪が欲しいって言ってたから」と言いながら、
箱から黄色い石がついた指輪を取り出して、

「卒業まで6年掛かるけど、待ってて欲しい。
トパーズで合ってるよね?」と言った。


「なんなの、これ?
なんで、こんなに具合悪い時に、
しかもこんな状況で指輪渡すの?
半年も音信不通で、勝手過ぎる。
電話すら、なかった。
進路の相談の時も居なかった。
待ってて欲しいって、何?
それに、黄色い石なんて、
私の肌の色に似合わないから、大嫌い!
それ持って帰ってください」

と私は言った。


山本先生は、顔を強張らせると、
指輪の箱をポケットに入れると、
肩を落としながら黙って帰って行った。



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