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玉蘭花の香り
第12章 里帰り

タクシーの中で、
「本当にロンさんは、美香ちゃんのこと、大好きなのね?」と母が笑いながら言った。
「あっ!
私も慌ててたみたい。
病院に電話してなかった!」と言って、
破水してしまってタクシーで向かっていることを連絡した。
そして、「病院に着いたら、お父様にも連絡しないとね?」と言うと、
「伯父さま達にもね。
もう、毎日のように様子はどうだって、お2人とも連絡していらっしゃるのよ。
それにお祖父様たちもね。
みんな、病院に来てしまいそうだから、
個室にして貰わないといけないかしらね」と、母はのんびり言った。
「お母様、ちょっと怖いし、心配」と、
母の手を握ると、
「大丈夫よ。
陣痛なんて、一番酷い時の生理痛みたいなものよ?
言われる通りにいきんだり、力を抜いたらしてたら、
ストンって産まれて来るわよ?
ダメなら、お腹、チョキチョキ切って貰えば良いし、
大きい病院だから大丈夫よ。
なるべく、陣痛促進剤は使わないようにって叔父様が言ってくださってるから、大変かもしれないけど、
その方が安全だって言ってたし」と力強く言ってくれる。
母も、伯母達も、お祖母様達も、
みんな、経験してきたことだから大丈夫と言われて、
とにかく、お医者様や助産婦さん、看護婦さんにお任せしましょうと話していると、程なく病院に着いた。
入り口の車寄せの所には、車椅子を準備した看護婦さんが待機していてくれた。
10分ほど前に破水したようだということを伝えて、
特に痛みなどはないと言うと、
とにかくこちらへと診察室に連れて行かれて、
状態を確認される。
母は入院手続きをしてくれて、
個室を確保出来たからと戻ってきた。
まだまだ時間がかかるということで、
ひとまず個室で待機することになった。
ロンとお祖母様達もやって来て、少し賑やかになってきた。
暫くすると、陣痛が始まった。
普段も生理痛で寝込むことがあるけど、
それ以上に痛くて、泣きたくなる。
でも、その痛さこそ、赤ちゃんを外へと押し出す源になる訳なので、
耐えるしかない。
間隔が短くなると、私とロンは移動することになった。
個室では母とお祖母様達に加えて、
朝イチの連絡を受けて、実家の父や、祖父母、伯父達の他、
台湾からお父様とお祖父様も羽田から病院に直行してくれて、
今か今かと待っていたそうだ。
「本当にロンさんは、美香ちゃんのこと、大好きなのね?」と母が笑いながら言った。
「あっ!
私も慌ててたみたい。
病院に電話してなかった!」と言って、
破水してしまってタクシーで向かっていることを連絡した。
そして、「病院に着いたら、お父様にも連絡しないとね?」と言うと、
「伯父さま達にもね。
もう、毎日のように様子はどうだって、お2人とも連絡していらっしゃるのよ。
それにお祖父様たちもね。
みんな、病院に来てしまいそうだから、
個室にして貰わないといけないかしらね」と、母はのんびり言った。
「お母様、ちょっと怖いし、心配」と、
母の手を握ると、
「大丈夫よ。
陣痛なんて、一番酷い時の生理痛みたいなものよ?
言われる通りにいきんだり、力を抜いたらしてたら、
ストンって産まれて来るわよ?
ダメなら、お腹、チョキチョキ切って貰えば良いし、
大きい病院だから大丈夫よ。
なるべく、陣痛促進剤は使わないようにって叔父様が言ってくださってるから、大変かもしれないけど、
その方が安全だって言ってたし」と力強く言ってくれる。
母も、伯母達も、お祖母様達も、
みんな、経験してきたことだから大丈夫と言われて、
とにかく、お医者様や助産婦さん、看護婦さんにお任せしましょうと話していると、程なく病院に着いた。
入り口の車寄せの所には、車椅子を準備した看護婦さんが待機していてくれた。
10分ほど前に破水したようだということを伝えて、
特に痛みなどはないと言うと、
とにかくこちらへと診察室に連れて行かれて、
状態を確認される。
母は入院手続きをしてくれて、
個室を確保出来たからと戻ってきた。
まだまだ時間がかかるということで、
ひとまず個室で待機することになった。
ロンとお祖母様達もやって来て、少し賑やかになってきた。
暫くすると、陣痛が始まった。
普段も生理痛で寝込むことがあるけど、
それ以上に痛くて、泣きたくなる。
でも、その痛さこそ、赤ちゃんを外へと押し出す源になる訳なので、
耐えるしかない。
間隔が短くなると、私とロンは移動することになった。
個室では母とお祖母様達に加えて、
朝イチの連絡を受けて、実家の父や、祖父母、伯父達の他、
台湾からお父様とお祖父様も羽田から病院に直行してくれて、
今か今かと待っていたそうだ。

