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不埒に淫らで背徳な恋
第8章 【本能のまま乱れ咲くのは愛と呼べるでしょうか?】




「社長の僕はもう終わり」




「はい……」




意味がわからずキョトンとしていると持っていた傘を私の手から取り差してくれた。




「瑠香ちゃんには是非、下の名前で呼んで欲しいな」




「えっ!?」




「時間外だし、いいでしょ?その方が身近に感じるしお互いを知る為には出来れば敬語もナシにしたい……仕事以外はね」




「そ、そんな…いきなりは無理です」




「うん、絶対にそう言うと思った」




小山社長の下の名前って……春樹。
春樹……さん!?
呼べない、呼べない…!!
どう繕ったって小山社長は小山社長だよ!




「だからまず手始めに名前呼びから」




今度はジーッと見つめてくる。
え、本当にマゾヒストですか?
立場が逆転しているような……




恥ずかしさから言葉を詰まらせていると頭をかきながら。




「…というのは追々やっていくとして、今日はこのまま一緒に居たいんだけどどうかな?食事…でも」




こんな至近距離で不安そうに懇願してくる社長の顔も初めてだった。
臆病になってるのは私だけじゃないんだ……
社長も同じように前に進んでくれるのだろうか…?




足並み揃えて…?
同じ歩幅で…?
私はその手を掴んでもいいの…?




少し肌寒い。
雨の中、社長をこれ以上待たせてはいけない。
肩が濡れていることに気付き、傘を持つ手に手を添えて傾き返した。
ハンカチで水滴を拭いながら。




「ちょうど、お腹すいてきました」




「馴染みの店がある、連れていきたい」




こういうの慣れてるんだろうな、と思った。




「じゃ、すっごく美味しいのご馳走してください」




そう言うとホッとしたのか屈託のない笑顔が返ってきた。
何もかもがスマート。
自然と肩を抱かれひとつの傘で雨を凌ぎながら助手席へ。




さすが高級車。
座り心地がまるで違う。
広い車内はベージュで統一されていて温かい。
初めて乗ったし、初めてプライベートで時間を共にする。




シートベルトを締めたら何処かへ電話している。




「小山です、今から二人いけるかな?うん……お任せで、そうだね、それでお願いします」










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