この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
17歳の開花
第2章 隣の男

翌昼、凛花は上機嫌だった。朝に行われた席替えで一番後ろの席を引き当てた。心なしか、スマホを叩く指も弾んでいるように見える。
「柴田さん、ちょっといいかな」
横から聞こえた声の主は坂下陽介。どこかの社長の息子で、影の薄いやつ。彼女にとってこの男の情報は、名前の他にはそれしかなかった。彼女が目で先を促すと、放課後に教室に残っていて欲しいと言い残し、坂下は席を立った。
放課後、彼女が席でスマホをいじって待っていると、皆が教室を去ったのを見計らって坂下は彼女の元へ近づく。
「君の噂は聞いている。100万円で、10日間僕の言うことをきいてほしいんだ」
彼女は目を見開く。100万円、10日間、彼女にとって予想もつかない申し出だった。そんな彼女を見て坂下は通帳を取り出し眼前に示す。そこには700万を超える残高が表示されている。
「途中で君が無理だと思ったらやめてくれてもいい。その場合は、日数×10万円ということで、どうかな」
大きな報酬に惹かれると同時に、彼女は、この存在すらほとんど認知していなかった男による大胆な提案に興味津々だった。
「うん、いいよ」
彼女が答えると、明日からよろしくと微笑み、坂下は帰っていった。
「柴田さん、ちょっといいかな」
横から聞こえた声の主は坂下陽介。どこかの社長の息子で、影の薄いやつ。彼女にとってこの男の情報は、名前の他にはそれしかなかった。彼女が目で先を促すと、放課後に教室に残っていて欲しいと言い残し、坂下は席を立った。
放課後、彼女が席でスマホをいじって待っていると、皆が教室を去ったのを見計らって坂下は彼女の元へ近づく。
「君の噂は聞いている。100万円で、10日間僕の言うことをきいてほしいんだ」
彼女は目を見開く。100万円、10日間、彼女にとって予想もつかない申し出だった。そんな彼女を見て坂下は通帳を取り出し眼前に示す。そこには700万を超える残高が表示されている。
「途中で君が無理だと思ったらやめてくれてもいい。その場合は、日数×10万円ということで、どうかな」
大きな報酬に惹かれると同時に、彼女は、この存在すらほとんど認知していなかった男による大胆な提案に興味津々だった。
「うん、いいよ」
彼女が答えると、明日からよろしくと微笑み、坂下は帰っていった。

