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小夜
第5章 あめがふる
長いキスを交わした後、お兄さまの胸に抱きしめられて、小夜は甘い愛の夢に漂っていました。

そうするうちに、お兄さまの手が小夜の肩にかかり、ワンピースの肩紐をおろして……小夜の胸元をあらわにしようとしました。

小夜は小さく抵抗しました。
お兄さまに裸にされるのは慣れていましたが、こんな、陽の光に満ちた外で脱がされたことはなかったからです。
庭には小夜たち以外、誰もいません。
でも、小夜は光が恥ずかしくて……。

お兄さまが言いました。


「小夜の綺麗な体が見たいんだ」


その言葉は呪文のように、小夜から抗う気持ちをなくしました。


……お兄さまの手が、胸元の生地をさげ、小夜の乳房がむき出しになりました。
清楚なワンピースに包まれながら、乳房だけ淫らにさらけ出して……

(恥ずかしい……)
(でも、お兄さまが望むなら……)

ふくらみと重みを増した小夜の乳房が、明るい陽射しの中で震えていました。


お兄さまは小夜の乳房をじっと見つめた後、それぞれの乳首にキスしました。
優しく噛まれて、小夜の体に甘い痺れが走りました。

小夜の乳房に火が灯り、小夜は切ない気持ちでお兄さまを見ました。
でも、お兄さまはそれ以上は何もしないで、小夜の服の乱れを直しました。
どこかもどかしい気持ちもしましたが、小夜の乳房を優しく隠されて、心が暖かくなりました。


欲望のままに、蹂躙され続けてきた小夜の乳房が、
こんなに大切に触れられて、守られて……


お兄さまは小夜を立ちあがらせながら言いました。

「雲が出てきたね。今夜は雨になりそうだ」

小夜はお兄さまに抱きかかえられるようにして、お屋敷に戻りました。
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