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第5章 あめがふる

体と髪を乾かして、小夜はワンピースを手にとりました。
とても手ざわりが良い、上質な真白い生地に驚きました。
そのワンピースは、細い肩紐で吊られ、裾は長く、フレアがたっぷりと使われて、バレエの衣装にも似ていました。
女の子だったら誰でも憧れるような、素敵な美しい服でした。

真白なワンピースを着て、鏡に映った小夜は……
何ひとつ汚れを知らない、無垢な少女に見えました。
小夜の感じやすい、いやらしい乳房は服に隠され、ふくらみのはじまりをわずかに胸元に見せるだけでした。

小夜は鏡の中の自分を、しばらく見つめたままでした。
本当の小夜は、夜毎にお兄さまに汚されて、淫らな悦びに堕ちている奴隷なのに……。

小夜がこんなに綺麗なはずがない。
小夜は汚れた、いやらしいメス奴隷。
鏡の中の無垢な少女は、白く美しい布が見せるまぼろし……

そう思いながらも、小夜はずっと、鏡の小夜から目を離せないでいたのでした……。