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小夜
第8章 さようなら
夕べお兄さまは言いました


「そろそろ子供を孕ませてあげるよ」


小夜の食事に混ぜてあった薬を
最近になって止めたから
小夜のからだはお兄さまの子供を身篭れるようになっているからと

小夜とお兄さまの
いえ、この家に生まれたきょうだいの
呪われた運命を繰り返す子供を
お兄さまは小夜に生ませると言うのです
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